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今は亡きお母さんへの想い。いつまでも続く、母と娘の物語。

愛さん(娘)志保子さん(母)のエピソード


今回の記事作成にあたって

『ディスカバーズ見守る』運営側で、今後どうやってユーザーさんを増やしていこうか…と頭を悩ませていた時のことです。非常に高い頻度で投稿をしてくださっているユーザー様がいることに気づきました(※)。ただ、その投稿は昨年7月以降、ぷつりと途絶えていました。

なぜだろう、アプリに不具合でも起きてしまったか…それとも、飽きられてしまったのかな…など考えを巡らせていたちょうどその時、知人から連絡があったのです。

「友だちのお母様が『ディスカバーズ見守る』を愛用してくれていたんだけれど、昨年亡くなってしまったんだって…」と。もしかして…と、なんだか胸がざわざわし、居ても立っても居られなくなって、「その方とお話しさせていただきたい」とお願いし、今回のインタビューが実現しました。

最愛のお母様が亡くなられてまだ日が浅いにもかかわらず、快くインタビューにご協力くださった愛さんには本当に感謝しています。そして、お母様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。


ワンオペで大忙しのお母さん。そんなお母さんの「オンオフの切り替えスイッチ」とは?

兵庫県で生まれた愛さん。幼少期の記憶の中のお母さんは「愛情深く、強くて賢い母」だけど「いつも忙しそう」という印象だったといいます。当時の多くの母がそうであったように、お母さんもまた「ワンオペ」で2人の子育てとパートでの仕事に奮闘していました。

お母さんは当時では珍しく、仕事に意欲的で自律した生き方を望むような先進的な女性。独身時代はバリバリ仕事をしていたものの、周囲からの「女性は25歳で結婚すべき」「結婚したら寿退社が当たり前」といった圧力に押された時代だったといいます。

現代ですら、「女性が働き続ける」ということに対するハードルはまだまだ高いのに、当時の苦労は計り知れないものがあったと思います。それでも、お母さんは育児も仕事も精一杯取り組んでいました。


愛さんにとって印象的だったのは、お母さんの「オン・オフ」の切り替えです。ビールが好きだったお母さんは、仕事が終わるとビールの缶を心地よい音で「プシュ!」と鳴らして美味しそうに飲むのです。その「プシュ!」の瞬間に、「仕事人の顔」から「お母さんの顔」に切り替わる、まさに「気持ちの切り替えスイッチ」。

缶をあける軽快な音が仕事の疲れを吹き飛ばしてくれることはもちろん、瞬間的に気持ちを切り替える、なんて気持ちのいい音なんだろう…そんな幼少期の記憶をずっと持ち続けていた愛さんが選んだ就職先は、なんとビール会社!愛さんが携わっている仕事は、単なる飲料の販売ではなく、「気持ちの切り替えスイッチ」を多くの人に提供することなんですね。


何ごとにもアクティブなお母さんをおそった突然の病、そしてー

いつも忙しかったけれど、料理が好きでご飯を手抜きすることはなかったお母さん、何事にも常に全力で、一生懸命取り組んでいた毎日はさぞ大変だったろうと、現在2人のお子さんの子育てをしながら働く愛さんは言います。

愛さんが独立した後も、お母さんはアクティブに過ごしていました。好奇心旺盛で、新しいことをどんどん取り入れる、そして何事にも全力で取り組むお母さん。ヨン様ブームが到来した時には韓国語の勉強を始め、なんと話せるようにまでなり、韓国のファンイベントに参加して現地で友達まで作ってきたというアクティブさ!


ただ、そんなお母さんを突然の病がおそいました…昨年5月に食道がんが見つかったのです。発見された時にはステージ4…あまりにも突然の出来事に、困惑する家族でしたが、そんな時も前向きで一生懸命なお母さんは、つらい抗がん剤治療をすることを決めました。「絶対に生きたいから、治療をする」と。

自分で決めて、自分で頑張る。なんて自律していて、芯が強い、潔い生き方なんでしょうか。抗がん剤治療は、想像をはるかに超える壮絶なものでしたが、お母さんは決して逃げることはなかったそうです。


食道がんが発覚する前から発覚した後も、お母さんは日常の些細な出来事を『ディスカバーズ見守る』に書き留めていてくれました。

「今日は暖かいので少し上の公園まで行きました(^^)」

「レモンのなる家がありました」

「歩いているとロウバイの匂いに気づき嬉しく思いました」

日常の何気ない言葉、お母さんが残してくれた大切な言葉です。


昨年のお盆、コロナ渦のため迷いながらも子供たちを連れて帰省したのが、お母さんとの最後の時間になりました。一昨年生まれた次男を見せるのは、その時が最初で最後になりました。



『ディスカバーズ見守る』を通じた親子のつながり

『ディスカバーズ見守る』は、実はお父さんお母さん世代にインストールしてもらうには、少々ハードルが高い、と言われることがあります。アプリの使用に慣れていない世代にとっては、無料で簡単とはいえ、インストールするだけでも一苦労、新しいものに拒否反応を示す方も珍しくありません。

そんな中、愛さんのお母さんは「やってみる!」と前向きにインストールしてくださり、誰よりも積極的にアプリを使いこなしてくれていました。その前向きさ、アクティブさ、チャレンジ精神、本当にすごいことだと思います。

インストールしてくださった当初は、まさか病気が見つかるなんて誰も考えもしていませんでしたが、結果的にこのアプリを通じて、何気ない日常を親子で共有することができた、との言葉をいただき、胸が締め付けられる思いでした。


お母さんが今日も歩いている、生きていることの証である歩数通知。

体力づくりのための散歩の途中で見つけた花、きれいな鳥。

少しだけ遠くまで買い物にいった特別な日。

「一つ一つはほんの些細な日常の出来事だけれど、そういった些細な日常を報告できるのが“家族”なんだと思います」愛さんはそう話してくれました。


一緒に暮らす家族であっても、「今日、何があった」なんて話す暇もなく、話すような特別なこともなく、目まぐるしく過ぎて行ってしまう毎日。そんな日々の中で、ほんの些細なことの積み重ねが、家族を作っていくんだな、と改めて感じさせられました。そして、「離れて暮らす家族であっても、些細な日常を共有できる」そんなサービスを作りたい、そう思ってこのアプリを開発したんだった、とハッとさせられました。


新しいものにもどんどんチャレンジする、前向きに頑張る、全力で取り組む、愛さんのお母さんは決して長い人生ではありませんでしたが、本当に、濃い時間を過ごされたことと思います。そして、その芯の強さは、娘の愛さんに引き継がれていることを、お話を通じて強く感じました。


この記事を読んでくださっている皆さまが、目まぐるしい日々の中で、ふと、何気ない些細な幸せに気を止めてくれたら、そしてそれを、家族と共有して少しでも笑顔になってくれたら…

そんな願いを込めて、この記事を書かせていただきました。

改めて大切なものに気づかせてくれた愛さん、そして、愛さんのお母さんに心からの感謝を込めて。

志保子さん(母)

とにかく新しいことに前向きで、学び続けることを忘れなかった母。NHKのラジオ講座で英会話を学び、韓流ブームで会話できるまでに韓国語をマスターするほど。料理が好きでおもてなしが大好き、家に遊びにくる親戚にはいつも美味しいごはんをふるまっていました。


愛さん(娘)

6才2才の男児を育てるワーキングマザー。大手ビール会社の飲料部門の企画職として勤務。母の影響か料理は好きで、育休中にはパン作りにもハマり美味しいパン屋をめぐるなどパン活を楽しんでいます。



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